局在表面プラズモン共鳴(LSPR)により生成される非平衡キャリア(ホットキャリア)は、従来の熱平衡的な光反応とは異なる反応経路を開く可能性を有しており、近年大きな注目を集めています。特に、ホット電子・ホットホールの生成と緩和過程、ならびにそれらが関与する電荷移動や化学反応の機構解明は、プラズモニック化学の重要な課題の一つとなっています。一方で、プラズモン誘起反応においては、ホットキャリアの寄与に加えて、近接場増強や局所加熱といった複数の要因が複雑に絡み合っており、その支配的メカニズムの理解は未だ十分ではありません。また、反応場としてのナノ構造設計や、理論計算およびモデル解析に基づく反応機構の定量的理解など、新たな視点からの研究も進展しています。
本シンポジウムでは、ホットキャリア生成・緩和の基礎物理、ナノ構造を用いた反応場設計、光触媒および有機反応への応用、さらには理論的アプローチと実験的研究の双方からの反応ダイナミクスおよびポテンシャルエネルギー面の理解に至るまで、幅広い観点から最新の研究成果を紹介します。異なるバックグラウンドを有する研究者による講演を通じて、ホットキャリアの役割とその限界、さらには今後のプラズモニック化学の展開について議論を深める場となることを期待しています。
| 13:00-13:10 | イントロダクトリー 三澤弘明 |
| 13:10–13:50 | 【研究紹介】飯田 健二 氏(北海道大学)
「プラズモニックナノ粒子と分子や固体の界面における光励起電子ダイナミクスに関する理論計算研究」 |
| 13:50–14:30 | 【研究紹介】安池 智一 氏(放送大学)
「金属近傍で変化する分子のポテンシャルエネルギー面とホットキャリア駆動ダイナミクス」 |
| 14:30–14:50 | 休 憩 |
| 14:50–15:30 | 【研究紹介】古部 昭広 氏(徳島大学)
「ホットキャリア界面電荷移動ダイナミクス:半導体光触媒による水素生成への展開」 |
| 15:30–16:10 | 【研究紹介】田中 淳皓 氏(近畿大学)
「金属プラズモニック光触媒を用いた物質変換反応の構築」 |
| 16:10–16:40 | 総合討論 |
| 16:40–16:50 | クロージングトーク |
| 17:10- | 意見交換会 |
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